美容業界では、未だに出店ブームが続いており、店舗の数は右肩上がりで増えている現状です。その中で、SNSの活用と言えば、様々な広告媒体の高騰もあり、どうしても新規集客への活用を検討される店舗も少なくありません。
しかし、新規集客を成功させても、1度きりのお客様という状態では、常に集客の不安が拭えないという経営者が多いのも事実です。
今回は、そんな美容業界で、LINE公式アカウントを活用し、お客様が定着率UPを実現している美容室の事例をご紹介いたします。
実際の美容室オーナー様にLINE公式アカウントの活用方法についてお話をお伺いしました。
LINE公式アカウントの活用はコミュニケーションの手段
– LINE公式アカウントを始めたきっかけは?
私たちの店舗は、昨年に完全個室へとリニューアルをしました。その大きな狙いは、お客様とのコミュニケーションをもっと密にし、定着率をUPさせるためです。
そして、そのリニューアルのタイミングで、友人より紹介されたのがLINE@というものでした。
LINEは普段からコミュニケーションの手段として活用していたので、これを店舗で活用できれば、もっと店舗の外でもコミュニケーションを密にとることが可能になるのではないかと思ったのがきっかけですね。
– 始める当初、期待していた効果は?
LINEのように気軽に連絡を取りやすいツールを活用することで、「気にかけている」という思いを届けることで、もっと良好な関係を作っていきたいという思いがあったので、できるだけお客様との接触回数を増やす事が必須だと考えていました。
なので、お客様が来店されて、直接接客をすることを「1」とした場合、LINEじゃ「0.5」という感覚で活用することで、リピート、定着率につなげていけるのではないかと期待していましたね。
LINE Chatで、顧客満足度UP「また次回もお願いします」
– 実際に活用してみてどうか?
そうですね。少し具体的な内容になってしまいますけど、髪や頭皮に関して気になることがあるけれど、問い合わせで電話するのは億劫だと思われていて、納得のいく施術やり直しがきかないというお客様がいらっしゃったことがありました。
そのようなお客様は、クレームっぽくなりそうだから電話は避けたい。といった声がほとんどでしたね。
でも、LINE公式アカウントのChatの活用を始めると、気軽にお問い合わせいただけるようになって、「また次回もお願いします」というお言葉をいただけるようになったのは嬉しかったですね。
コミュニケーションが深まるにつれて、一斉送信した内容を見られてChatから問い合わせという流れが定着してきて、次回の来店や商品の購入につながっているので、期待していた効果を得れていますよ。
LINE Chatの運用方法 “気づいた時にすぐに返信“
– 一番苦労した部分、苦労している部分はどこか?
苦労している部分というわけではないですが、LINE Chatの中で気をつけている部分は、できるだけ、返事は早く返すようにしています。
メッセージの内容の優先順位によって返信のスピードは変わっているとは思いますが、担当わけをせず、それぞれの担当スタイリスト、アシスタントが気づいたタイミングで返信をするようにしていますね。
– 友だち集めはどうやっていますか?
ポップ等は店舗に置いていなくて、新規の方の施術後に、「LINEもしくはお葉書で、その後の髪の調子についてお聞きしたいので、もしよければメッセージをお送りさせてください」という感じでお声かけしています。
必要な方には、その時にORコードをお見せしていて。
およそ、90%くらいの方は、その場で友だち追加してくれていますね。
セールスではなく徹底したコミュニケーションを実施
– 工夫している点はどこか?
新規のお客様には3日後までには必ず連絡するようにしています。
それに、お客様によって様々ではありますが、周期ごとにメッセージを送っています。
例えば、2ヶ月周期のお客様だと初回3日後、1ヶ月後、来店のタイミングという感じですね。
あとは、施術内容によってもトークの内容を変えています。
バッサリ切った方には「前回短くされた後、周りの反応はいかがですか?」とか、ヘッドスパをした方「頭皮の状態はどうか?継続的にヘッドスパを行うことでもっと頭皮環境が改善していきますよ。」といった感じですかね。
それ以外にも、接客中のお話から「この間のご旅行はいかがでしたか?」などのメッセージを送ってコミュニケーションをとるようにしていますね。
– 活用してみて、オススメの機能は何か?便利な機能は何か?
美容業界の方であれば、LINE Chatが断然おすすめですね。
Chatでは、セールス系はほとんどせず、コミュニケーションを取ることをおすすめします。
一斉送信に関しても、セールスというよりはご案内系がメインにした方が良いと思います。
– これから活用してみようと考えている方に一言
お客様とLINE Chatっていうと、面倒だなと思われるかもしれませんが、全然そんなことはないです。お客様の満足度、定着率を上げるにはやっぱり個別対応が一番だと思います。
定着率を上げることで、新規集客の広告予算も抑えられますし、そのために活用するツールとしては、LINE公式アカウントはとても効果的です。
– ありがとうございました
まとめ
このように、一見、1人1人に対して、メッセージを送ることは大変そうに感じますが、問い合わせの内容を定着化させることや、対応をスタッフ全体で取り組むことで対応できるようになります。
LINEというツールの特性から考えても、企業や店舗が伝えたいことを一方的に配信するというよりもユーザーとコミュニケーションをとり、相互にメッセージをやりとりすることで高い効果を発揮することにつながります。
弊社では、LINE Chatを活用するためのコミュニケーション設計や、対応に関するサポートまで行っています。
LINE Chatの活用を検討しているが、どう活用すれば良いのか?
そのようなお悩みをお持ちの方はお気軽にお問い合わせください。